小田原市の高台にある石垣山一夜城は、天正18年(1590年)、豊臣秀吉が小田原北条氏を15万とも20万ともいわれる水陸の大軍で包囲した「小田原合戦」の本営とした城の跡地です。まるで一夜のうちに城を出現させたという伝承があり、本丸跡からはまさに小田原城を見おろす絶景が広がっています。

Yuki圧巻の景色!
歴史好きならずとも、ぜひ訪れてみてほしい場所です!
現在は遊歩道や展望台が整備され、駐車場近くには有名なカフェもあって、歴史ロマン+絶景+美味しいものの3拍子が揃う場所となっています。
今回は、神奈川県小田原市「石垣山一夜城」の敷地内の様子や散策の注意ポイントをWan-Vanlife 目線でレポートします!
この記事はこんな人におすすめ
・箱根・小田原エリアで犬連れで観光できる場所を探している
・石垣山一夜城内の雰囲気や犬連れで行ける範囲を知りたい
・石垣山一夜城の進入路や駐車場が気になる
・小田原城と石垣山上の位置関係が気になる
小田原城の様子が気になるときはこちら


石垣山一夜城の基本情報
難攻不落の堅城と言われた「小田原城」と、その城を落としたことで豊臣の天下統一となった歴史のターニングポイント「小田原合戦」。
その小田原攻めで秀吉本陣となったのが、小田原城から車で20分、7㎞ほどの場所に位置する石垣山城です。


実際にはのべ4万人が動員されて80日間ほどの工期で作ったとされる総石垣作りの城なのですが、秀吉は築城中、山の木を切らないように指示し、完成後に1日で小田原側の森を伐採したため、北条軍からは「一夜にして巨大な城が出現した」ように見えたという逸話が残っています。それが「一夜城」の名前の由来です。



なんだかすごいお話よね~。
大河ドラマとか、この時代のお話には必ず出てくるエピソードね!
天正18年(1590年)3月に始まったこの合戦では、約8万人の軍勢で小田原城に籠城した北条軍に対し、秀吉軍が総勢20万人とも言われる巨大連合軍で対峙しました。秀吉軍には、上杉景勝(かげかつ)、徳川家康、前田利家(としいえ)など、名だたる武将が大集結して小田原を取り囲む異様な様相となったと伝わっており、石垣山一夜城の跡地では、まさにその合戦の空気感や実際の陣形が感じられるような印象です。
石垣山一夜城 基本情報
| 施設名 | 石垣山一夜城(いしがきやまいちやじょう) |
| 入場料 | 入場無料 |
| 住所 | 神奈川県小田原市早川1352-110 |
| アクセス | E85小田原厚木道路「小田原西IC」から約10分 西湘バイパス「小田原IC」から約15分 ・〔国道1号線横浜方面から〕 板橋交差点を左折 箱根ターンパイク入口交差点を左折 ・〔国道135号線熱海方面から〕 早川交差点を左折(※小田原方面からは右折不可) |
| 進入路の狭さ 車の入れやすさ | 周辺道路は整備されていますが、 「この先、本当に何かあるの?」という農道を走ります。 (詳細後述) |
| 駐車場 | 無料:58台 |
| 営業時間 | 特になし (夜間は怖いと思います) |
| ドッグラン | なし |
| ドッグカフェ | 隣接の「一夜城ヨロイズカファーム」のテラス席がペット可 |
| 散歩道 | 城址公園内の散策は犬連れOK 段差が多く、ワイルドな道なのでカートは不可。 抱っこは人間も危険なので自分でしっかり歩ける子向き。 (詳細後述) |
| その他 | 一夜城ヨロイズカファームの店内には犬は入れません。 |
公園内の様子を画像でチェック
石垣山一夜城は一帯が公園として整備されており、本丸(展望台)へ続く道もきちんとあります。そして、公園内は全エリア、犬連れで散策可能です!
注意ポイントとして、「遊歩道」というよりは「登山道」に近い場所があり、ペットカートや足腰の弱いヒト・足腰の弱い犬連れで散策するのは少々難易度が高い場所であることです。
どのくらいの道かというと…
石垣山一夜城、本丸へ続く道の様子







階段は昔のままのもあるのかな!
段差は一定じゃなくて大きかったり小さかったり、木の根があったり、なかなかワイルドで山城を登ってる感が高まるぞーーー!



鯉も若い頃は何度か遊びに行ったのよ!
このなかなかの道を登っていくと、急に広々とした「二の丸跡(馬屋曲輪)」に到着します。
石垣山一夜城 二の丸跡


山の中にこんなだだっ広い広場をよく80日で作ったな…と思います。かつてここにたくさんの兵馬が待機していたり大名が行き来していたかと思うとなかなかの歴史ロマンです。
犬にとっては、ただひたすら広い芝生広場で歩きやすいのでこれはこれでお散歩が楽しそうなエリアです。



二の丸跡以外にも、西曲輪、南曲輪などの跡地が芝生広場となっていて、ピクニックも楽しめます!
さらに上り進めていくと、いよいよ本丸跡地と展望台!




眼下に相模湾と小田原市街、そして小田原城を望むことができます!





逆光で全然写ってないぞ…



え…それは…実際行ってみてのお楽しみってことで!
山頂付近には、お城の歴史や小田原合戦の布陣を記した案内板があり、実際の景色と相まってリアリティを感じられます。
大名の布陣図は必見!




駐車場から本丸跡地まで、ゆっくり歩いても10分~15分ほどで到着する道のりです。段差や登山っぽい場所はありますが、長い山道をひたすら歩くということはなく、案外あっさりと素晴らしい眺望に行きつけます!
公園全体の規模感として、展望台でゆっくり景色をみたり、二の丸跡や西曲輪跡などくまなく回るなら1時間くらいは確保しておくと安心です。ぱっと見学するなら30分ほどで回れるくらいだと思います。
公園の全体図。
お手洗いは駐車場と二の丸跡にあります!




・大きな段差や足場の悪い場所があり、登山道のような感じ
駐車場と進入路の雰囲気をチェック
石垣山一夜城の駐車場は、舗装整備された無料駐車場が58台分用意されています。
駐車場の様子




お城の規模感や地理的な場所からするとゆったりした駐車場なのですが、隣接するカフェ「一夜城ヨロイズカファーム」の駐車場と共用なので、「ただの城跡にしては意外といつも混んでいる」という印象はあります。とはいえ、私は今のところ停められなくて困ったことはありません!
また、進入路については、住所や「一夜城ヨロイズカファーム」あるいは「石垣山一夜城」で検索するとナビでちゃんとたどり着けます。
しかし途中「この道、正解??この先に何かあるの??」と感じるようなミカン畑や傾斜のある道を通り抜けますので、ちょっと不安になるかもしれません。
進入路は整備されていますが、急傾斜の山道とミカン畑です!





なんとなく「城跡に向かう雰囲気ではない」という気持ちになるのは私だけでしょうか…。
でも、大丈夫、ナビのとおりでちゃんと到着できます!道幅が狭いということはありませんので、その点も安心です。
・カフェと城跡の駐車場は共通。その分ちょっと混み合っている。
・進入路は、ミカン畑や急傾斜の山道で、この先にカフェや公園があるのかしら、とちょっと心配になる雰囲気。(でも大丈夫)
まとめ
以上、小田原合戦の舞台「石垣山一夜城」の雰囲気のレポートでした。
石垣山一夜城の展望台から眼下に望む小田原城と小田原の街は、なんだか小さなジオラマのようで、小田原城そのものを訪れた時の迫力や威圧感はなく、かつてこの場所で対峙した北条氏直と豊臣秀吉の力関係をリアルに感じることができます。
取り囲まれた北条氏の気持ちはどんなだったか、こんな山のてっぺんでお茶会を開いたり女性陣を招いたりして、余裕綽々で難攻不落の城を眺める秀吉の気分はどうだったか、、、いろいろなことを想いながら、犬のお散歩としても楽しい道のりで、単純に相模湾の眺望がすばらしいという側面もあります。



歴史ドラマと目の前の光景がリンクして不思議な気持ちです。



一夜城伝説、みんなが語り継ぎたいのもわかるわよね~


しっかり整備された小田原城址公園とは異なり、途中ワイルドな登山道があるのが注意ポイントですが、小田原城から車で20分ほどの場所に「あの小田原城を落とした本丸」がこれだけしっかり残っているというのはなかなか圧巻です。
時間が許すなら、この城跡と小田原城址公園をセットで散策すると小田原の歴史と景色がより深く楽しめると思います!



オシャレカフェもあるから余計におすすめです!
小田原城が気になるときはこちら


小田原エリアで犬連れレジャーを楽しむ際の参考になれば嬉しいです。
※上記は執筆時の情報です。詳しくは公式HPを参照してください。







